Windows VistaはJIS2004にどう対応すれば良かったのか2006年12月26日 21:52

ITproの記事「VistaでUnicode以外の選択肢はなかったのか?」で、安岡先生がWindows VistaのJIS2004対応について説明されています。

記事の前半は、このブログの読者の方なら読む必要はありません。

後半では、『Shift_JIS-2004が便利なのは,Unicodeにおける「サロゲート・ペア」などの問題を回避できる点です』と、実利的な側面からの有用性を説いています。

さらに、Unicodeでサロゲートを使わないと表現できない字のうち、一般によく知られているものを挙げて、サロゲートの問題が全然知らないような珍しい文字だけのものではないことを示しています。

また、「私が言いたいのは,WindowsでUnicodeだけをサポートするのではなく,すべての文字を2バイトで表現しているShift_JIS-2004などをサポートしても良かったのではないか,ということです」とのこと。

「いや、これからはUnicodeだ」と思っている人もいるかも知れませんが、そのような考えは容易に硬直化して、一種のイデオロギーの様相を呈します。Unicodeイデオロギーに陥らないよう発想を柔軟にして、場合に応じてUnicodeやShift_JIS-2004、EUC-JIS-2004などを使い分けていくのが妥当な方針ではないでしょうか。

ついでながら、この記事ではMac OS XがShift_JISX0213に対応していることに言及されています。私はMacの事情には疎いので、この件の詳細についてもいずれ聞いてみたいものです。